非鉄金属加工

レーザーラインが世界に先駆け初めて開発した高出力青色半導体レーザが銅や金のような 非鉄金属の加工を可能にいたします

産業用途における青色半導体レーザの適用

3年間のドイツ連邦教育・研究省(BMBF)の高出力レーザ研究支援プログラム(EffiLAS)の支援により世界で初めて青色波長でのキロワット級発振半導体レーザが設計/開発され、この度初めて産業用光源として市販化されました。この、世界で唯一無二の技術の開発により、レーザ技術において可視波長帯でのレーザ光を用いた材料の加工という新しいセグメントが創り出されました。

現在、様々な産業用途で赤外域(IR)レーザは卓越した成果を成し遂げています。しかしながら非鉄金属、とりわけ銅の加工に赤外域レーザは適しているとは言いがたいことで知られています。非鉄金属のこの波長帯おけるレーザ光の吸収性の悪さがその本質的な原因として挙げられます。その加工では溶接のプロセスはしばしば不安定なものになり、製造不良に繋がる溶接不良も発生しています。高い吸収率を目指すには、青色域の450nmのような短い波長帯での高原が理想とされており。この青色域での何倍にも及ぶ高い吸収率は銅の溶接いおいて高品質で均一性の高い溶接を可能に致します。

青色半導体レーザ光の使用で銅や金のような非鉄金属加工のみならず、異なる金属間同士での結合における新たな可能性も見えております。とりわけ再生可能エネルギーや代替エネルギーの分野において青色半導体レーザの使用における新しい可能性が期待されております。例えば、電気自動車の製造において、通常のエンジンを使用した乗用車の製造よりも8kgも多くの銅が使用されています。一つ一つは小さい部品ですが、青色半導体レーザの加工用途は幅広い分野において新たな可能性を広げます。例えば、バッテリーの製造では、10ミクロンの薄さの銅が組み合わらせられたり、もしくは他の金属と接合さられていますが、これは450nmの青色光を発振する高出力半導体レーザの登場で高品質な加工が可能となりました。

その他に、風力発電設備においても多くの銅が必要とされています。洋上風力発電装置では最大30トンの銅が必要とされますが、ここでもこのレーザ光源の使用が考えられます。接合部の品質の高さにより、この技術の使用は各部品の温度管理が重要なパワーエレクトロニクスの部品など、電気産業における用途に非常に適しております。

電気産業部門での用途を越え、青色半導体レーザは新たな波長帯で、アクセサリーなどの製造を想定した金の加工も可能にしております。日々進展する技術の発展に伴い、様々な分野で新しい波長帯での工業用製品への高出力半導体レーザの適用によりスピーディな技術革新の進展が期待されています。